体調不良児対応型保育とは?早退できない職場でも安心して働きたい子育てナース必見
こんにちは!トラカン先生です!
今回は病児保育事業のひとつ「体調不良児対応型保育」について紹介します
もし、登園中に子どもが体調を崩したらどうしよう…
呼び出されてもすぐには迎えにいけない
子育てナースにとって仕事を中断して早退するのは心苦しい…
一時的にでも保育園で看護師に見てもらえるなら安心できますよね
こんな悩みを解決するために、今回の記事を書きました
- 体調不良児対応型保育とは?
- 体調不良児対応型保育を利用するときの注意点
- 体調不良児対応型保育に関するよくある質問
この制度を知っているだけで
登園中に体調不良になった子どもを一時的に見てもらえるようになります
これから保育園を検討する子育てナースにとっても役立つ内容ですので
ぜひ最後までご覧ください
【概要】体調不良児対応型保育とは?
こども家庭庁によると「体調不良児対応型保育」とは
事業実施保育所等に通所しており、保育中に微熱を出すなど体調不良となった児童であって、保護者が迎えに来るまでの間、緊急的な対応を必要とする児童
対象児童
以下の条件に当てはまる園児が対象です
- 入園中の児童(0歳から小学校入学前まで)
- 保育中に体調不良となった
すぐに迎えにいけなくても、一時的に預かってくれるのはありがたいですね
対象の症状
対象の病気や症状は、以下の通りです
ただし、軽症であることが受け入れ条件になります
発熱、咳、鼻水、鼻づまり | 38,4℃以下 活気があり、倦怠感なし |
嘔気、嘔吐、下痢 | 脱水症状なく、最低限の飲食ができる |
折、脱臼、捻挫、挫傷 | 介助により日常生活が送れる |
感染症でも受け入れてもらえるの?
施設ごとに受け入れい基準が異なります
例えば、インフルエンザなどの感染力が強い感染症はNGの施設が多いです
受け入れ条件は施設ごとに違うため、事前に確認しましょう
職員の配置
内閣府によると
看護師が1人以上はおり、看護師1人に対して2人程度の児童を見てもらえます
ただし、看護師の確保に苦戦する実施主体(院内保育や保育園)が多く、預かれる児童の数にも限りがあります
もし定員オーバーになると、どうなるの?
お迎えの電話が職場にかかってきます
実施場所と特徴
厚生労働省によると、実施場所とその割合は
- 医療機関併設:32.2%
- 保育所等併設:54.2%
- 単独型:6.6%
- その他(無回答を含む):6.9%
医療機関と保育所の併設が全体の約9割を占めています
「保育所等併設」には、保育所、認定こども園、小規模保育事業所、事業内保育施設が含まれます
「その他」には、乳児院や児童養護施設が含まれており、さまざまな施設が体調不良児対応型保育をになっています
一部地域では送迎サービスも!
新潟県新潟市では、2021(令和3)年度から「体調不良児の送迎サービス」を実施しています
これは保育中に体調が悪くなった児童を病児保育の看護職員が迎え、一時的に預かるサービスです
事前に送迎登録や面談を済ませておけば「無料」で利用できます
そんなサービスが私の町にもあれば助かるのにな!
ネット検索で「(お住まいの地域) 体調不良児対応型保育 取り組み」と調べると、新たな発見があるかもしれません
体調不良児対応型保育|利用までの流れ
利用までの流れは、以下の3ステップです
- ステップ1:利用希望票を提出
- ステップ2:保育中に子どもが体調不良になる
- ステップ3:保護者迎えの時間まで一時的に預かる
事前に利用希望票を提出しておけば
体調が悪くなった時に通常保育から体調不良児対応型保育に移行します
事前に体調不良児対応型保育の利用の有無を確認するための書類のこと
家から近い体調不良児対応型保育の探し方
ネット検索で「(お住まいの地域)体調不良児対応型保育 施設」で検索するか、市役所のホームページから調べられます
わからない場合は、市役所の「保育課」や「こども支援課」などに確認しましょう
体調不良児対応型保育を利用するときの4つの注意点
子どもの登園中の体調でも柔軟に対応してもらえる体調不良児対応型保育ですが
利用するにあたって4点ほど注意点があります
- 体調不良児対応型保育のある保育園の児童だけが対象
- すでに体調不良児童は預かってもらえない
- 基本的には延長保育はない
- 定員オーバーで預かってもらえないこともある
注意点1:体調不良児対応型保育のある保育園の児童だけが対象
体調不良児対応型保育に対応している施設の児童だけが対象です
もし対応してない保育園だったら利用できないの?
残念ながら対象外です
注意点2:すでに体調不良の児童は預かってもらえない
通園前にすでに体調不良だと体調不良児対応型保育で預かってもらえません
あくまで保育中に体調不良になった児童を一時的に保護することが目的だからです
体調不良の子どもを預けないといけないなら、病児保育が良いでしょう!
詳しくは「子育てナースの救世主!「病児保育とは?」をわかりやすく解説」の記事で解説しています
注意点3:基本的には延長保育はない
原則、延長保育はありません
ただし、追加料金を払えば延長保育になる施設もあります
施設ごとに対応が違うため、詳しくは検討中の施設に確認しましょう
注意点4:定員オーバーで預かってもらえないこともある
定員オーバーで預かってもらえないことも珍しくありません
というのも、そもそもの預けられる人数が少ないからです
定員は看護師1人に対して児童2人程度です
医療機関併設型であれば看護師が潤っていることもありますが
保育施設が看護師を確保するのは大変…
やっとの思いで確保できても、預かれるのは数名程度が限界です
忙しい時間帯だと早退するのは気まずい…
その気持ちわかりますよ
しかし、悪いことばかりではありません
例えば、時間帯なので帰りに小児科の受診ができます
翌日に備えて医師連絡票をもらい、病児保育の申請もできるでしょう
体調不良児対応型保育を利用したい人によくある質問4選
体調不良児対応型保育について初めて知った方も多いと思います
そこで、これから利用してみたい人向けに、よくある4つの質問にお答えします
- 体調不良児対応型保育に対応した施設はどれくらいありますか?
- インフルエンザや新型コロナウイルス感染症でも預かってもらえますか?
- 医療機関との連携はありますか?
- 食事の対応はどうなりますか?
質問1:体調不良児対応型保育に対応した施設はどれくらいありますか?
内閣府によると、全国で「1412施設」(平成30年)です
1県あたり30施設ある計算になります
実際には県によって施設数にバラつきがあります
質問2:インフルエンザや新型コロナウイルス感染症でも預かってもらえますか?
インフルエンザや新型コロナウイルス感染症と確定している時点で預かってもらえません
体調不良児対応型保育の対象は、あくまで保育中に体調が悪くなった児童だからです
また、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などの感染力の強い感染症は、病児保育をはじめ保育施設では預かってもらえません
施設によっては、病後児保育(病気が治りかけ)で預かってもらえることもあります
預かってもらうなら、医師連絡票の提出や事前登録が必要です
病後児保育についても病児保育と同様の対応が求められます
詳しくは「子育てナースの救世主!「病児保育とは?」をわかりやすく解説」の記事で解説しています
質問3:医療機関との連携はありますか?
医療機関との連携はありません
ただし、保育中に体調を崩したり、ケガをしたりして、早めに受診が必要な場合は例外です
状況に応じて、両親へ連絡し許可をもらって医療機関の受診をすることもあります
園庭で遊んでいて「転んだ拍子に骨折」「階段で滑って瞼の上を切る」など、よくありますよね
質問4:食事の対応はどうなりますか?
基本的には、食事は通常保育と同じものです
「食欲がないから特別にお粥を作る」みたいな個別対応はありません
ただし、自園調理をしている一部の施設では、体調に合わせた食事を提供しています
参考:Kids Corporation/事前に検討!体調不良の子どもを預かる「体調不良児対応型保育」とは?
まとめ:体調不良児対応型保育を活用できれば、いざという時も安心!
体調不良児対応型保育とは、保育中に体調不良になった児童を、一時的に看病する保育制度のことでした
すぐに迎えに行けないときでも看護師が看病してくれるため、安心して預けられます
事前に利用希望票を提出しておき、いざという時に備えておきましょう!
夜勤と子育ての両立に限界を感じている人は
「夜間保育は子育てナースの強い味方|夜勤や残業なんて怖くない働き方も実現可」の記事も参考になります